見終わって言葉も無い。そういう映画を久しぶりに見ました。劇場内で一緒に見ていた皆さんが、エンドクレジットの最後まで、じっと座って観ておられました。みなさん、この映画を無言で讃えているのが分かりました。 今年は、いい映画が沢山公開されてますが、なんだか海賊さんばかりが大活躍中。 逆にこうした重量級の本格映画に空席があるのがちょっと残念。 主人公の生い立ちと、その過程で生まれた深い宗教的信念。映画前半は、それをじっくりと描いてます。 普通ではなかなか理解できない、その信念。映画後半に沖縄の前田高地での激戦における主人公の姿を描く中で、それは次第に観るものの心に染み渡ってきます。じっくりと全体を観なければ理解出来ない。 こういうのが映画なのだと思います。長い物語の文脈を読み解き、自分の心の中で繋いでいく。久しぶりに見応えのある映画を作ってくれて、メル・ギブソン監督ありがとう! 戦争映画の歴史に残る一作。 勉強させていただきました。